即興型学習研究会 第3回ワークショップ in 東京

11月1日の即興型学習研究会 第3回ワークショップ in Tokyoにお越しいただいた皆さま、ありがとうございました。37名の参加者、2名のファシリテーター、3名のスタッ…総勢42名が織りなす創造的な場となりました。

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◆午前中は、すぅさん(鈴木聡之さん@インプロパーク代表)によるインプロ・ゲームを中心とした場作り。人と人が出会っていく場、互いの存在を受け入れ、生かし、表現を生み出す集団となっていくプロセスを楽しみながら体感しました。
あたたかいファシリテーション、その一方で、現場での数多くの試行錯誤の経験も語られ、参加者は、参加側とファシリテーター側の二つの立場を行き来しながら学んでいきました。『失敗を楽しめるプログラムに変える』というワークのデザイン、間違いを起こしやすくし、自然な笑いや楽しさを生み出すルールメイキングの話はとても印象的でした。「答えがひとつでない」という即興表現の魅力を存分に体験する2時間でした。
◆午後は真澄さん(小口真澄さん@英語芸術学校マーブルズ主宰)によるクリエイティブ・ドラマのワークショップ。
真澄先生の想像をかきたて、思わず身体を動かし、声を出したくなってしまう声かけで、参加者は一気にドラマの世界へ!このドラマの世界への誘い方は見事で、ずっと踊っているようでした。
理科「水の一生」をテーマとしたワークではグループの集中と一体感を感じ、グループの力が生まれる瞬間に立ち会いました。その後、ゴスペルソングでエネルギーや一体感、表現欲求がぐわ〜っと高まっていきます。
最後のワークは、”I have a dream”。キング牧師、ローザ・パークスらを登場人物とするアフリカ系アメリカ人公民権運動を描いたドラマ。
他者の表現や感情を受信する体になって演じたドラマは、短い創作・発表時間であったにもかかわらず、心の深い部分に触れ、響き合う、すばらしい時間でした。
ドラマを終えた後のシェアリングで参加者のお一人がこんなふうに語られました。「「大きい声を出しなさい、団結しなさい」と言われると生徒は反発する。今日は、強制ではなく、自然に大きな声を出し、団結がつくられていった。このグループの一体感こそ、指導者に育てることが指導者に求められているのではないか」。深い頷きが広がりました。
未来の学びの姿は、私はドラマの中にあると思っています。
そして、子どもにも大人にも必要な学びは、違いはないだろうと思います。
自分の体と心を動かし、経験や想像力を使いながら、他者と関わりながら学ぶ。
ドラマが見せてくれる学びの光景の豊かさを、参加者の方々と分かち合う時間となったように思います。
感動ある時間を、本当にありがとうございました!
それぞれの心に灯った輝きが明日の実践を生み出したり、次のムーブメントを生み出したり、一人ひとりの人生を豊かにしたり・・・多様なあり方で広がっていくことを願います。
(文責:グラスルーツ即興型学習事業部・理事 藤原由香里)
【当日のアンケート(ふりかえりシート)より、感想を抜粋して掲載します】
●やはりその筋のプロ!の方に学ぶと雰囲気だけでなく理論的なことも教えていただけるのだなと思った。
●間違える事を恐れて安全な所におさまっていた事に気づきました。
●「なぜ、こんな事をやるの」というコメントをきき苦しく又、なんとか楽しくならないかと動いていましたが、人は人、いろんな考えを認めたらいいのだとも気づきました。
●全員に失敗させるゲームをつくる→目からウロコでした。失敗を体験しないと、高学年で失敗怖いから逃げる傾向にあるのを実感しているので、体験させて、それで良いと伝える事の大切さを感じました。
●”失敗をおそれなくていい”ではなく、実際に失敗させるゲームが自分の中では新しかったです。失敗できる素地づくりもさらに重要なんだと思った。小学生とか中、高のときにやりたかったです。
●即興型学習を教科にどう活かし、どう評価していくか、、、指導要領に書かれていることを踏まえながら、何か考えられないかな、、、と思いました。楽しかったです。
●心と体と頭、すべてが動きました。時間があっという間にすぎてしまいました。・つい、失敗しないように、、とか、うまくやろう、、、と思う心のくせをとっぱらえるプログラムでとてもよかったです。
●こんなに素敵な若い先生方ががんばられていて孫たちの時代も安心だと思いました。
●初対面同士でも、すぐになじんで熱い濃い輝くひとときをすごすことができました。初めと最後の空気感が全くちがいます。
●ドラマワークがすきでした。なんとなく、いつのまにか、1950年代のアメリカ南部が目にうかびました。行ったことないのに、かわいた風まで感じた。
●これこそが教育だと思いました。”失敗してもいい””大きな声を出しなさい”これらの言葉を言われてもピンとこない。指導者はその場面をつくり体験させることが大切。